屋外広告アンカーボルト引張力の求め方

引張力の求め方は絶対、覚えておきましょう。

 

 

引張力引抜力と呼び方を変えて出題されることがあります。

 

どちらもアンカーボルトの引張力を求めることになります。

 

 

具体的な問題に当てはめて解説していきます。

 

 

 

 

この問題のアンカーボルト引張力を求めていきます。

 

まずアンカーボルト引張力を求めるという事は、

 

最大引張力を求めるという事です。

 

 

最大引張力は長期引張力と風圧時引張力の合計です。

 

 

式で書くと・・・

 

 

最大引張力=長期引張力+風圧時引張力

 

 

ですので長期引張力、風圧時引張力をそれぞれ求めていきます。

 

 

 

長期引張力を求める

 

長期引張力は看板体、ブラケットをそれぞれ求め、最後に合算します。

 

看板体の長期引張力を求める式

 

 

 

『壁面と重心距離』は、看板体の中心から壁面までの距離です。

 

『アンカーピッチ』は下向きの重量に対して2本の

 

アンカーボルトで0.8mのピッチとなります。

 

 

 

これを元に式に数値を入れていくと…

 

 

0.44KNとなります。

 

これが看板体の長期引張力となります。

 

 

 

ブラケットも同じ考え方で・・・

 

 

これに数値を入れると・・・

 

 

 

0.01となります。

 

 

 

 

0.44KN+0.1KN=0.45KNとなり・・・

 

 

 

長期引張力は0.45KNとなります。

 

 

 

 

風圧時引張力を求める

 

次に風圧時引張力を求めます。

 

風圧時引張力は次の式で求めます。

 

 

 

風圧時引張力は水平力を求めなくてはなりません。

 

『水平力』は1u当たりの風圧力に面積を掛けた値です。

 

当然『看板体』 『ブラケット』それぞれ求めます。

 

 

屋外広告士試験問題では風圧力は問題文に

 

記載されて出題されます。

 

今回の問題は2KN/uとなっています。

 

 

なので、与えらえた風圧力に面積を掛けて看板水平力を求めていきます。

 

看板体の水平力=2KN×(1m×1.8m)

 

          =3.6KN

 

ブラケットの水平力=2KN×(0.2m×1m)

 

          =0.4KN

 

となります。

 

水平力が求まったら、壁面からの重心距離を掛け、

 

アンカーピッチで割ります。

 

 

 

式で書くとこう↓

 

そこに数字を入れていくとこうです。

 

 

12.6KNとなります。

 

 

看板体の風圧時引張力は12.6KNとなります。

 

 

 

 

 

ブラケットも同じ考え方で・・・

 

 

 

0.2KNとなります。

 

 

ブラケットの風圧時引張力は0.2KNとなります。

 

 

引張力まとめ

 

ここまで出れば…

 

 

風圧時引張力=12.6KN+0.2KNで12.8KNとなり…

 

 

最大引張力=長期引張力+風圧時引張力ですから

 

       =0.45KN + 12.8KN

 

 

最大引張力=13.25KNとなります。

 

 

 



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